【ゴミ箱の位置の法則】パーク内のトラッシュカンの配置はどう決まっているのか?

東京ディズニーランド/シーに遊びに行ったとき、パーク内でよく見かけるトラッシュカン(パークでは、ゴミ箱のことをトラッシュカンと呼びます)。ゴミを捨てたいと思って辺りを見渡すとすぐに見つかるので、トラッシュカンを探す必要がありません。これらのトラッシュカンは、一体どういう法則で配置されているか、気になる方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、ディズニーランド/シー内のトラッシュカンの設置場所について、ご紹介します。

①トラッシュカン同士の間隔は基本8m

パーク内にあるトラッシュカンは、およそ8m間隔で設置されています。その理由として、ゲストがゴミを持って歩き始めたとき、不快な気分にならない距離が8mだからだそうです。トラッシュカンの設置場所にまでこだわるとは、さすがはディズニーです。

しかし、パークのトラッシュカンを観察してみると、全ての場所でトラッシュカンが8m間隔で設置されているわけではありません。

例えば入園してすぐのエントランス周辺やシンデレラ城前広場では、トラッシュカンの数は比較的少ないのです。これは、人の通りが激しいところや人が集まりやすいところにトラッシュカンを設置して、人の導線をふさいでしまう事を防ぐ目的があると考えられます。

そのほかに、次のような場所でもトラッシュカンの数は少なくなっています。

トラッシュカンの少ない場所① アトラクション

アトラクションのキューライン(待ち列)には、場所によりますが一部にのみトラッシュカンが設置されています。特にアトラクションのある建物内部では基本的に飲食が禁止されていることもあり、建物に入る手前にのみトラッシュカンが設置されているアトラクションが比較的多くあります。

ではなぜ、アトラクションではトラッシュカンの設置場所が限られているのでしょうか。飲み食いしながらアトラクションを待つ人も多く、ゴミが出れば列に並んでいる間ずっとゴミを持っていなければなりません。それを苦痛に感じるゲストも少なからずいるはずです。

その理由は、アトラクションの営業時間中は待ち列途中のトラッシュカン内のゴミを回収することが困難だから、と考えられます。特に人気アトラクションともなれば、開園から閉園まで常に長蛇の列となり、生じるゴミの量もそれだけ多くなります。そのような状況の中で、ただでさえ狭い待ち列の人混みをかき分けて、トラッシュカン内のゴミを回収することは困難を極めますし、そんなことをすればゲストからのクレームにも繋がりかねません。

このような理由から、アトラクションの待ち列途中にはほとんどトラッシュカンが設置されていないと考えられます。

トラッシュカンの少ない場所② ショップ

ショップ内では、トラッシュカンはほとんど見かけません。それは、ショップ内という限られたスペースに少しでも多くの商品を陳列するため、という理由があるからだと考えられます。

特に夜のパレード/ショー終了後から閉園間際の時間帯は、ショップ内は非常に多くのゲストで混み合います。この時間帯は商品の補充が追いつかないこともあり、ショップ内ではゲストの導線を確保しつつも、少しでも多くの商品を並べる必要があります。そこにトラッシュカンを置いたら売り場面積を圧迫し、かつ混雑の中買い物するゲストにとっても邪魔な存在にしかなりません。

トラッシュカンの少ない場所③ レストラン

食器類が使い捨てのレストランでは、使用済み食器類を捨てるためのトラッシュカンがあります。一方で、テーブルまで注文を取りに来てくれて食事も運んできてくれるようなレストランでは、店内にトラッシュカンはほとんど見かけません。

これは単に、レストランはゴミが出る場所ではないため、トラッシュカンの設置が必要ないと考えられます。アトラクションの待ち時間や買い物中は、食べ物を食べたり、飲み物を飲んだりしてゴミが出る可能性があります。しかしレストランでは、基本的にその場で提供されたものを飲み食いするため、使い捨て容器で無い限り、ゴミが出ることはありませんし、食べ残し等もレストランで片付けてくれます。そもそもトラッシュカンを設置する必要の無い環境なのです。

どこにでも8m間隔でトラッシュカンを設置すればいいというわけではなく、ゴミの発生状況や、ゴミが回収可能かどうかを考えながら設置場所を考えていると思われます。当たり前だといわれれば当たり前のことですが、使用状況に応じて、かつゲストの邪魔にならないように、さらにはゴミが定期的に効率よく回収できるような場所を考えて、広いパーク内に数多くのトラッシュカンを配置しているのには脱帽です。

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